柘榴割れ終末感もないままに

 

 

平穏を好かない曼珠沙華咲いて

 

 

呪われて背高泡立ち草のなか

 

 

なさけない男の上の鰯曇

 

 

三日間日記は白紙思い草

 

 

鳩吹くや君が振り向くときのかお

 

 

花野原秘密を打ち明けられている

 

 

秋晴れをジャック・マイヨール泳ぎきり

 

 

影さえも触れることなくレモン二個

 

 

スプリンクラー回り色無き風のなか

 

 

冬満月そしてはじまる偏頭痛

 

 

呼び鈴が鳴りつづく夜は霙降る

 

 

クレヨンはここから冬の色となる

 

 

人数がひとり増えてる雪合戦

 

 

湯豆腐のまえにあいするひとをおく

 

 

障子には秘密がすべて映ってる

 

 

羽織るたび翼がきしむ冬コート

 

 

どの窓もポインセチアとなりにけり

 

 

桃缶を三缶買って冬構え

 

 

雪祭り視界が徐々に発光す

 

 

イディア説学びし後の星月夜

 

 

続けてはならない百舌の物語